Carl Zeiss Jena Tessar F2.8/50mm T (白アルミ細鏡胴F16プリセット絞り12枚羽根)
Zeiss Jenaを調べているうちに今日の一眼レフの嚆矢たる
1948年(昭和23年)発売 Contax S型を知りました。
すぐさまトップカメラでもそのシリーズを発見。見せてもらいましたが、状態がいまひとつ。
一方このモデルをnakajima akiraさんがお持ちになっていることもわかり、
夜な夜なカメラとレンズや作例を拝見してました。
ebayで状態の良いセットを探していましたが、トップにレンズの方、
白アルミ細身鏡胴のTessar 50mm F2.8の現物がありました。
現行品と違う、一点物の中古品。
待てばもっと値打ちの美品がでるのか、いや光学系は極上の部類ではないか。
いろいろ悩みましたが、清水の舞台から飛び降りる覚悟で、
結局、皆様の期待の予想にたがわず、無事、保護してきました。(税込み7,980円)
by Pentax istDS2 + aus JENA Pancolar 50mm/F1.8
製造番号が1945番遅い弟の写真があります。
大体昭和29年頃(1954年)とわかり満足です。私よりも年上です。
正確な製造年はツアイスの電話帳こと「Fabrikationsbuch Photooptik I, II, III- Carl Zeiss Jena」でわかるのでしょうが。
この本はEOS10日記さんで知りました。
昭和23年(1948年)世界初のプリズム搭載一眼レフカメラの目となった
プラクチカマウント用テッサー。
GERMAYの文字がこっちこそがドイツ本家、と語っているようです。
クルマでいえばカルマンギアやジャガーEタイプ、
絵なら雪舟の軸や、ダビンチのデッサンを入手した気持ちです。
希少性と実用性、デジイチで使用、補修とか写真の腕前といった
いろいろな意味での私のスキルを考えると、
この白アルミ鏡胴テッサーが私の中では一眼レフカメラ用レンズの中のレンズ、Lens of Lens という位置付けになりそうです。
おまい、Contax S と Praktica FX は違うだろー、という突っ込みは無しでよろしく。
今日の一眼レフについているレンズはこのテッサーの子供や孫、家出した親戚の子、
もしくは
といっても、このタイプはもの凄く稀少品、お宝というわけでもないようで。
ebayでも常時出品があって$40~$100で落札されてようです。
外国にいけば、クローゼットの奥にまだいくらもありそう。
十万本二十万本はありそうなレベルの希少性かな。
日本でいえば、オートタクマー程度の希少性でしょうか。
オートタクマーもジャンク箱に潜んでいることもありますしね。
☆ ☆ ☆
自宅に戻ってのファーストショット。細身の鏡胴になれずピン甘。
写っているのは、左から
Tokina SD 70-210/4.5-5.6、Sonnar 4/135、Pancolar 1.8/50、
Pancolar 2/50、マウントアダプターK,Flektogon 2.4/35、PENTACON 1.8/50
Zeissの集合です。
キラキラボケを狙ってみました。
by Pentax istDS2 + Carl Zeiss Jena Tessar 2.8/50 T
Tessarの写りはというと、Zeissらしい色のりのよさは伺えます。
でも、ちょっと立体感にかける気がします。
パンカラーやゾナーのような、おー、という感想は初撮りではありませんでした。
テッサー型レンズと、ゾナー型、ダブルガウス型との味の違いでしょうか。
細身の鏡胴のヘリコイドはちょっと渋いところがあり、
やや操作しづらいところもあります。
光学系は綺麗ですが、ファインダー枠に軽いへこみがありヘリコイドの回転に
ひっかかりが。
グリスの塗り直しで軽くなるものか、ひょっとしたら難あり品かもしれません。
でもアルミの鈍い光りをみていると、そんなことどうでも良くなってきます。
なんといっても一眼レフカメラの、Lens of Lensです。