天王祭;別冊太陽189号 木村伊兵衛特集
今月発売の別冊太陽は木村伊兵衛特集とのこと。
立ち読みで済ますつもりでしたが、やっぱり買ってきました。
今回の特集の印象。
印刷や紙質の関係か、新発見のオリジナルプリントのせいか、
露出明るめではっきりくっきりの写真が多い。
戦前のレンズでこんな細かいところまで写っていたのかと驚いた。
サンハンエルマー侮れん。ってか、これで十分なんだな。
1935年「茶房の女」「魚屋」など、こんな鮮明な絵だったのかと驚きました。
今回の別冊太陽には、わりと詳しく機材レンズの遍歴が紹介されてました。
30年 ライカA型に機材変更
32年 ライカDII型 距離計連動
33年 第1回ライカ写真大会1等商品でエルマー35mmF3.5獲得
?年 ペルゾン法現像による写真展開催の成果に対してシュミット商会
がタンバール寄贈。
34年 月刊ライカ9月号 小津と木村の投稿写真同時掲載
36年 沖縄撮影旅行 ライカIIIa2台
35mmF3.5 エルマー
50mmF3.5 エルマー
90mmF2.2 タンバール
200mmF4.5 テリート
36年 満州撮影旅行 ライカ関係
35mm エルマー
50mm エルマー クセノン
73mm ヘクトール
90mm タンバール
135mm エルマー
52年 秋田 ほとんどニコンS型
54年 第1回欧州 ニコンS型2台
ライツウエッツラー本社にて発売直後のM3貰う
ライカの神様といわれる木村ですが、代表作といわれる秋田シリーズや
パリ欧州シリーズなどでニコンSばかりのようですね。
M3(54年)を手にするまで、戦前戦中はともかく戦後も、
名作-48年「母と子」53年「浅草神谷バー」「秋田おばこ」など-と
いわれる作品の多くは現在では中古屋の片隅にある
サンハンエルマーで撮られたものかも。
やっぱり機材よりセンスですね^^
あとフィルム現像は、丁寧な静止現像を行っていたそうです。
むしろ静止現像のほうにイヘイ先生の絵の秘密があるのかもしれません。
おまけ。
戦前昭和9年(1934年)月刊ライカ 目次
オクにかけられた紹介文より。
木村の紹介で小津が写真を投稿したと言われてます。
昭和9年(34年)当時、若き日の木村(01年生まれ)と小津(03年生まれ)の交友を示す資料かと。